妻に先立たれて、幼い息子と老いた母親と暮らす人気ライター、フィル・グリーン。彼は週刊誌編集長の招きでカリフォルニアからニューヨークに引っ越した。反ユダヤ主義に関する記事を依頼された彼はユダヤ人になりすまして、その実態を探ろうとする。だが、彼がグリーンバーグと名乗ったとたんに、周囲の人々の反応は豹変した。一家が住むアパート、母のかかりつけの医者、息子の学校、高級ホテル……。暗黙の「紳士協定」は至る所に存在していた。
フィルは編集長の姪キャシーと愛し合い結婚を誓うが、ユダヤ人問題に対する考え方の違いから、二人の間には大きな溝ができてしまう。ある日、フィルが会社幹部との昼食の席で、自分はユダヤ人だと告白。噂はあっという間に広まり、差別はいっそう激しくなった。またフィルとキャシーのハネムーン先に予定していた高級ホテルもユダヤ人であることを理由にキャンセルされてしまう。
フィルの幼なじみのユダヤ人デイヴィットは「差別や偏見を目前にして沈黙するのは、それを助長することでしかない。」と言う。キャシーは自分の考えが誤っていたことに気づく。やがてフィルの記事が発表される日が近づいてきた…。
反ユダヤ主義に対して果敢な挑戦を行なったジャーナリストの姿を通し、アメリカ社会の恥部を描く。アカデミー作品・監督・助演女優賞(セレステ・ホルム)を得た骨太な作品。監督は名匠エリア・カザン。
★アカデミー賞/作品賞、助演女優賞:セレステ・ホルム、監督賞
1947年作/アメリカ映画/モノクロ/1時間58分
提供:エムスリイエンタテインメント株式会社 配給:株式会社ティアンドケイテレフィルム |