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オペラ映画/蝶々婦人
 
** 登場人物 **
蝶々夫人/長崎の芸者 ピンカートン/アメリカ海軍士官 シャープレス/アメリカ領事 スズキ/蝶々夫人の女中 ゴロー/結婚仲介人 

【STORY・・・ものがたり】
時は1890年代。舞台は長崎の港を見下ろす小高い丘の上に小さな家。
アメリカ海軍士官のピンカートンは、結婚仲介人ゴローの斡旋によって、現地妻として蝶々さんと結婚します。
結婚式に参列するためにやってきた、アメリカ総領事シャープレス。花嫁のことを尋ねるシャープレスにピンカートンは、お座敷で見掛けた可憐な蝶々のような娘に心を奪われ、ゴローを通じて現地妻として迎えることにしたことなどを話します。しかし、もとより正式な結婚ではなく、任務を終えてアメリカに帰ったら国の女性と結婚するつもりのピンカートン。シャープレスはそんな彼をたしなめますが、彼は聞く耳を持ちません。
蝶々さんは武士の家に生まれましたが、父が切腹するなど没落して芸者となっていました。このとき15才。結婚を心から喜んでいて、キリスト教に改宗までしました。
しかし、その改宗に怒った叔父の僧侶ボンゾが、結婚式に怒鳴り込み、他の親戚もあきれて帰ってしまいます。悲しむ蝶々さんでしたが、ピンカートンが彼女をなぐさめ、二人は初夜を過ごすのでした。

ピンカートンがアメリカに帰ってからはや三年。お金も底を尽き、女中のスズキは彼の帰国を危ぶんでいます。しかし蝶々さんは少しも疑わず、夫の帰りをひたすら待っています。ある日、総領事シャープレスがピンカートンの手紙を携えてやってきます。
久しぶりの彼の訪問を子供のように喜ぶ蝶々さん。その姿に大事な用件を言い出せずにいるうちに、大金持ちのヤマドリ公爵がゴローの案内でやって来ます。彼は蝶々さんに惚れているのです。ゴローと共に、帰ってこないアメリカ人のことなどあきらめなさいと口説くヤマドリ公爵ですが、あくまでもピンカートンの妻であると信じ込んでいる蝶々さんは聞く耳を持ちません。彼はすごすごと帰っていきます。
やっと二人になったところでシャープレスはピンカートンの手紙を読みはじめます。シャープレスはその手紙を蝶々さんに読んで聞かせようとしますが、ピンカートンの帰りを信じる蝶々さんを前に最後まで読むことができません。逆に、二人の間にできた3才の子を見せられ、ますます真実を話せなくなりました。
シャープレスが帰ったあと、蝶々さんは長崎の港にピンカートンの所属する軍艦が入港したのを確認します。そして喜んで彼の帰りを待つのでした。結局、一晩中寝ずに待っていましたが、彼は帰って来ません。

朝、蝶々さんが子供と寝室で休んでいると、ピンカートンとその妻ケートが訪ねてきます。女中のスズキから蝶々さんの思いを聞いたピンカートンは深く反省し、耐えられずそこから立ち去りました。直後に蝶々さんが起きてきて、アメリカ人女性の姿を見たとき、彼女はすべてを悟ります。子供を預かるというケートの申し出に、蝶々さんは彼が迎えに来るなら渡すと言います。
そして、ピンカートンが駆けつけたときには、すでに彼女は父の形見の短刀で自害していました。

【INTRODUCTION・・・解説】
19世紀末の長崎を舞台に異国情緒豊かに描いた作品。過酷な運命の中でひたすら愛を貫いていくという悲劇的なメロドラマである。日本の曲をたぶんに利用し、エキゾティックな雰囲気を作り上げている。

原作はジョン・ルーサー・ロング(1861ー1927)の小説『蝶々夫人』で、大の日本びいきで生涯に日本を舞台とした小説や戯曲を書いているが、日本を訪れた事はない。彼の姉が日本に住んでいたので、姉から日本の知識を得て、日本物専門の作家と見られるまでに至った。小説『蝶々夫人』は姉が出入りの商人から聞いた実話に基づいて書かれたものだが、米国では異国趣味の流行の波にのり、当時(1897年)としては記録的なヒットとなった。
小説『蝶々夫人』では「蝶々さんは日本人により、いかに死すべきかを教えられ、また、ピンカートンにより、いかに生きて楽しむべきかを教えられたが、それが結局、彼女に死を選ばせる事になった」と記している。

プッチーニが「トスカ」のイギリスのコヴェント・ガーデンの初演に招かれた際、ロンドンで観た「蝶々夫人」の芝居に感動し、オペラ化を考えた。プッチーニ自身は「蝶々夫人」にかなりの思い入れがあり、成功を確信していたがミラノ・スカラ座での初演は大失敗に終わった。失敗の原因は、風変わりな舞台、奇妙な音楽、長すぎる第2幕など、保守的なミラノ人に受け入れられなかった上に、演出がまずかった事を理由づけている文献もある。歴史的な大失敗の中、プッチーニはくやしさに耐え「これは、私の第一の傑作だ」といい放ち、「今にこれは世界を風靡する自信がある」と慰め、「分からない客には二度と見せてやらない、この目の黒いうちはスカラ座ではこの上演は断わる」と語った。3ヶ月後に改訂版を再上演し、世界の主要な歌劇場で成功を収め、ついにはイタリア歌劇の代表的は名作として今日に至っている。プッチーニの生存中、スカラ座では上演することはなかった。

オペラ映画『蝶々夫人』は、カラヤン指揮の下、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の情感に満ち溢れた演奏、ミレッラ・フレーニのずば抜けた美声、ジャン=ピエール・ボネルの斬新なアイディアの演出、それぞれのキャラクターの持ち味を遺憾なく発揮した作品である。

【CAST&STAFF】
出演:
蝶々夫人‥‥‥ミレッラ・フレーニ(ソプラノ)
   ピンカートン(アメリカ海軍士官)‥‥‥プラシド・ドミンゴ(テノール)
   スズキ(蝶々夫人の召使)‥‥‥クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
   シャープレス(アメリカ領事)‥‥‥ロバート・カーンズ(バリトン)
   ゴロー(結婚仲介人)‥‥‥ミシェル・セネシャル(テノール)
   僧侶(蝶々夫人のおじ)‥‥‥マリウス・リンツラー(バリトン)
   ケート・ピンカートン(ピンカートンの新夫人)‥‥‥エルケ・シャリー(メゾ・ソプラノ)
   ヤマドリ‥‥‥ジョルジョ・ステンドロ(バリトン)
   神官‥‥‥ハンス・ヘルム(バス)
   ヤクシデ‥‥‥ヴォルフガング・シャイダー(バス)
   戸籍係‥‥‥ジークフリート・ルドルフ・フレーゼ(バス)
   蝶々夫人の母‥‥‥エヴァマリア・フルデス(メゾ・ソプラノ)
   蝶々夫人の叔母‥‥‥エルナ・マリア・ミュールベルガー(ソプラノ)
   蝶々夫人のいとこ‥‥‥マルタ・ハイグル(ソプラノ)

作曲:ジャコモ・プッチーニ
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
合唱指揮:ノベルト・バラチェ
演出:ジャン=ピエール・ポネル

主なアリア/暮れてきたね(愛の二重唱) ある晴れた日に さらば花咲く家よ 他

1974年制作/ドイツ映画/2時間25分/カラー/スタンダ-ド・サイズ/ステレオ/イタリア語版(日本語字幕スーパー)/デジタル上映
提供:ユニテル 配給:株式会社ティアンドケイテレフィルム

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4/14(水)
京都府立文化芸術会館
4/22(木)
河内長野市ラブリーホール

 

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