パリ生まれの前科15犯、強奪33件、銀行強盗2件でパリ警視庁から追われるギャング、ペペ・ル・モコは、フランスの植民地だったアルジェリアのカスバと呼ばれる、犯罪者達には恰好の隠れ場に逃げ込んだ。アルジェ警察のスリマン刑事は、彼を執拗に追い詰めるのだが、神出鬼没の彼はつかまらない。ある日、ペペ・ル・モコは、カスバ見物に訪れた美しいパリジェンヌ、ギャビーを一目見て、彼女の魅力の虜になってしまう。ギャビーがパリへ帰る日、ペペ・ル・モコは彼女を見送るために、危険を承知の上で、カスバからスリマン刑事の張り込む波止場に向かう。だが、嫉妬に狂ったペペの情婦が彼を警察に密告してしまう。慎重な男であったのに、軽率にも彼女を追って波止場に現れ、警察に捕まってしまう。そして、ギャビーと再会の叶わぬのを悟り、自ら脇腹をナイフで突くのだった‥‥。
ロジェ・アショルベの探偵経験による手記から映画化され、スターとしてのジャン・ギャバンの名を不動の物にしたヒット作。カスバという異郷の魅力をたっぷりと見せながら、それでもパリに帰りたいと思ってしまうペペの切なさ。最後に「ギャビー」と叫ぶシーンは心の残る名場面だ。
1937年・フランス映画/モノクロ/1時間34分
提供:エムスリイエンタテインメント株式会社 配給:株式会社ティアンドケイテレフィルム |