19世紀初頭のローマ。ナポレオン統治の共和国が動乱の末、転覆。特高警察長スカルピアは、脱獄政治犯を匿っている疑いを、画家カヴァラドッシに向ける。そして彼を、その恋人、歌姫トスカの眼前で吊るしあげる。「犯人の居場所を吐け!」恋人への呵責なき拷問に心が張り裂けるトスカ。画家を無罪放免にしてやる代わりにと、彼女に迫る狡猾極まるスカルピア。彼女はカヴァラドッシとの純愛の前でスカルピアの邪恋に屈するのか?意を決したトスカが最後にとった行動とは、はたして!?
《永遠の都》ローマを舞台にした愛憎劇『トスカ』は、ローマ市内に今も残る3つの歴史的な建物~サンタンジェロ城、サンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会、ファルネーゼ宮殿を舞台としていますが、この映画では、全てのシーンがそれらの建物で実際に演じられ、数々の有名な壁画、祭壇画がそのまま映画の画面を彩っています。
タイトルロールは、その美しい容姿と完璧なベルカントの歌唱をこのフィルムに永遠に残すライナ・カバイヴァンスカ。トスカの恋人カヴァラドッシを演じるのは、プッチーニ作品を得意とするプラシド・ドミンゴ。そして、シェリル・ミルンズによるスカルピアの、単なる悪役を越えて魅力的でエレガントな悪の華とでもいうべき人物造形はこの映画の大きな見どころのひとつです。
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