ドキュメンタリー映画『ホライズン』

キューバの誇り、アリシア・アロンソとキューバ国立バレエ団

アリシア・アロンソ(1921~)は、20世紀のバレエにおいて最も偉大な人物の一人です。ハバナに生まれ、アメリカに渡りアメリカン・バレエ・シアターで活躍。21歳の頃から徐々に視力を失い始めた彼女は、手術を繰り返して失明に近い状態となっても踊り続け、1952年にはピエリーナ・レニャーニ、ガリーナ・ウラノワといった伝説的なバレリーナに並ぶ五人目の(その後現在に至るまでマイヤ・プリセツカヤ、マーゴ・フォンテインなど数人にしか授与されていない)、最高位のバレリーナに与えられる“プリマ・バレリーナ・アッソルータ”の称号を得ました。
1948年にキューバに戻って夫フェルナンド・アロンソと共に創設したアリシア・アロンソ・バレエ団は、現在のキューバ国立バレエ団の前身となり、お互いが良き理解者であるカストロ兄弟とアリシアは、バレエをキューバ革命における文化の礎と位置付けて発展に力を尽し、白人の上流階級のものであったバレエと、その訓育の門戸を広く開放する変革に成功しました。アリシア・アロンソとそのバレエ団は、国民の誰もが知るキューバの誇りです。

キューバ国立バレエ団 オフィシャルサイト https://www.balletcuba.cult.cu
アリシア・アロンソについて(上記サイト内) https://balletcuba.cult.cu/compañia/alicia-alonso

アリシアは90歳を超えてもキューバ国立バレエ団の芸術監督を務め続け、後進の指導に情熱を傾けました。
2016年3月、米・キューバ間の歴史的な雪解けとなったオバマ大統領のキューバ訪問の際も、自らの名前が冠された国立アリシア・アロンソ劇場(旧称ガルシア・ロルカ劇場)で、ラウル・カストロと共にオバマ氏を迎えました。
2019年10月17日、98歳でハバナにて逝去しました。


映画『ホライズン』日本版公式サイト
(c)2016 T&K TELEFILM Inc. all photos (c)INTERMEZZO FILMS 2015
当ウェブサイトに掲載している文書・写真・映像などコンテンツを、許可なく利用することを禁じます。

T&Kテレフィルム